こんにちは。
真のラーメンを探し求めて早や五十年。
たかがラーメン、されどラーメン。
どれほどの有名店に行っても、聞いて極楽食ってガッカリということも多いですね。
ラーメンは、やはりおいしいほうがいいですね。
五十年もラーメンを追い求めていると、当然まずいラーメンにもぶち当たりますが、そんな挫折を何度も乗り越えて、泣きながらラーメンを追い求めていくと、やがて真のラーメンの姿が一筋の光明のように浮かび上がって参ります。(オーバー!!)
結論を先に言うと、真のラーメンとは、本当にうまい佐野系手打ちラーメンということになります。
「ラーメンはセクシーでなければ生きていけない。旨くなければラーメンの資格がない。(レイモンド・チャルメラー)^_^」のです。

佐野系手打ち麺
この麺の打ち方は独特です。
製麺所で機械が作る麺とは違い、長くて、太い青竹を使い、テコの原理で小麦粉の生地を圧迫しながら平たく何度も広げていきます。これが平打ちです。1
これを最後に包丁で切って麺にしていきます。これを手で揉んで縮れ(ちぢれ)を出します。
そういう手法によって打たれるのが佐野系手打ち麺です。
青竹を使って打つことによって麺の生地に気泡が多く入ることにより、独特のあの柔らかく、喉越しの良いモチモチっとした食感になるわけです。
現在では必ずしも青竹を使って打つのではなく、機械化されている部分もあるらしいですが、打ち方の原理はこの伝統的な手法を継承しているようです。
麺は包丁で切っているせいで不揃いの部分もあるのですが、このふぞろい感が佐野ラーメンの魅力です。
佐野ラーメンの麺は、上記に加え、この強い弾力によるキュルキュル感と縮れ(ちぢれ)によって、とてもセクシーなのです。

俵屋さんの入店方法
開店時に入る場合
俵屋さんのお休みは毎週水曜日。
通常の開店時間は朝11時からとなっています。
11時前にお店に行っても、お店は開いてませんから、早く来たお客さんは店の駐車場で車に乗って待ってたりします。
そして、開店時間のが10分前ぐらいになると、車から降りてきたお客さんが入り口に並びます。
この並び順は、さすが礼節の国日本。駐車場に着いた順番に整然とお客さんが並ぶのです。
朝11時開店と同時にお客さんは店の中に順次案内されます。
一つだけある椅子テーブルの席を除いて、残りはすべて小上がりの座敷になっています。
開店時以外の入店方法
開店時以外に俵屋さんを訪れた場合には空いていれば案内されるし(当たり前)席が空いてない場合には、帳面に名前と人数を書いて待つことになります。
席が空いたら、その帳面の順番でお客さんが案内されます。

メニューは至ってシンプル
ご覧のように、このお店のメニューはいたってシンプルです。
ラーメンとネギラーメンとチャーシュー麺とネギチャーシュー麺があるばかり。(餃子もあります。後述)
これは一口に言えば、店の自信の現れです。
佐野系ラーメンの名店はメニューの品数がとても少ないのです。2
老人夫婦や女子子供も多い理由は、抜群のスープだから
さて一気に席を埋めた満員のお客さんを眺めていると、老若男女に子供連れ、赤ん坊連れに男連れに、女連れとファミリー階層が大半を占めております。
この理由はズバリ、あっさりしたスープのせいです。
佐野系のスープはあっさりとよく言われます。確かにそのスープはあっさりとしていて、あのキュルキュル麺にぴったしです。
しかし、このあっさりの中にコクがある。
これこそが、佐野ラーメンの奥義でございます。これこそが日本伝統文化の真髄と言っても過言ではありますまい。(ちょっとオーバーか)
どのような材料を使って、あのようなスープを作るのか、これはシロウトにはわかりません。
わからないままに、このあっさりスープをすすっていると、心に染み渡るようなコクが広がって参ります。
決して飲み飽きないもたれない、不思議な魔法のようなスープなのです。
この店の餃子は必須
一方、誰もが頼むこの店の餃子を見ると、初めはそのデカさにびっくり。
どうやって焼いているのか、キツネ色のデカい奴が皿の上に並んでいます。

ふと一瞬、昔食った油まんじゅうのようなデカ餃子を思い出したものです。
ここの餃子も油まんじゅうなのかと疑いながら、熱くて火傷しそうな餃子をひと口かじってみます。
ところがびっくり、これも野菜主体の誠に味わい深くあっさりした餃子だったのです。
もしかしたら、肉なんて入ってないのかもしれません。しかしもはや肉とかニンニクなんて、餃子の世界には元々不要なのかとも思ってしまうほどの優れた餃子なのです。
このお店の麺がキングなら、ここの餃子は差し詰めルークかビショップと言わねばなりますまい。
まとめ
手打らーめん 俵屋 小山店
所在地 〒323-0808 栃木県小山市出井1351−1
営業時間 11:00 ~ 19:45
電話 0285-25-1883
定休日 水曜日
- 青竹の端っこに足をかけてリズミカルに麺を抑えていく。この作業はとても疲れるだろうし、一回の作業で作れるのは、せいぜい麺6キロ分と言うから約60人前に過ぎず、効率もすごく悪いのだ。
しかし青竹平打ち麺は基本的にこの作業でしか作り得ない。
粉に水を加える割合も50%に近く、加水率は最高ランクだ。
横浜ラーメン博物館で、この青竹打ちの実演が見られるらしい。 ↩︎ - 例えば創業60年を誇る佐野市の「森田屋総本店」では、メニューは中華そばとチャーシュー麺のニ種類だけ。餃子もなし
ここの注文は、店の入り口のブースでおばちゃんがお客から聞く。しかも前払い。
昔ここで中華そばを頼んだ筆者は、店員さんが間違えて持って来たチャーシュー麺を焦って食ったのだった。^_^ ↩︎
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